江之浦測候所
悠久の昔、古代人が意識を持ってまずした事は、天空のうちにある自分自身の場を確認する作業であった。
そしてそれがアートの起源でもあった。
新たなる命が再生される冬至、重要な折り返し点の夏至、通過点である春分と秋分。天空を測候することにもう一度立ち戻ってみる、そこにこそかすかな未来へと通ずる糸口が開いているように私は思う。
小田原文化財団 ファウンダー 杉本博司氏 一部抜粋
何か体の奥底に眠っていた感覚を、呼び覚ましてくれるような空間。
時空を超えて、古代人と繋がったような不思議な感覚。
そして、石から感じる生命力。
太陽と空と海と自分が一体となるような感覚と
ここにいる心地よさと安堵感は、やはり人間は自然の一部なんだと実感します。
体にまとわりついた余分なものをそぎ落としてくる場所。
原点に立ち返る大切な場所になりそうです。
冬至の朝、相模湾から昇る陽光は70mの隧道を貫き、対面した巨石を照らし出す。
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